大町市指定有形文化財 第十九号
天正寺山門
昭和六十三年一月十四日 指定 この薬医門型式の山門は建立時の棟札から、元禄元年(一六八八年)に寄進されたことがわかります。
江戸時代中期には本堂の庭先に二層の山門が、庫裡のそばには冠木門(黒門)もあったようですが、現存するのはこの山門だけです。
門柱にはケヤキ材を用い、その上に太い冠木をのせ、されに脇柱を立てて威風を添え、かつては大板葺きという、禅寺にふさわしい純和様の質素で重厚な造りが特徴です。
この時代の建物は大町に少なく、建造年代の明らかな点からも貴重な文化財です。